富貴蘭とは、関東以西の低山地帯に自生している着生ランで、フウラン
(Neofinetia falcata)の変異品種の雅名です。
園芸的価値のある風蘭は、日本富貴蘭会に登録され、初めて『富貴蘭』
と呼ばれます。
富貴蘭の歴史は大変古く、江戸時代にまでさかのぼります。かつて、
徳川家斉将軍が熱心な愛好者であり、大名たちは、日本全国の自生する風蘭の
中から変わったものを探し、将軍に献上していたと言われています。
大名だけに関わらず、商人や旗本までもが愛好者になり、
数多くの名鑑も発行されました。
この当時は、上流階級だけが楽しむ園芸であり、金、銀で覆われ、富貴の人々が愛する蘭として
大ブームになりました。明治に入ると、欧米文化の導入により、華やかで派手な洋ランが
上流階級で話題を呼び、富貴蘭は昭和の初め頃まで一部の愛好家のみに愛され、
伝承されてきました。
時代の変化に伴い、大名園芸と呼ばれていた富貴蘭も品種の個体数も増え、
比較的安価で買える身近な園芸になりました。

しかし江戸時代から幾多の困難を乗り越え、愛好家たちによって現在へと継承されてきた
日本の伝統的な園芸は、今も人気は高く、最後に残る古典園芸と言われています。
昭和62年の『大12回世界蘭会議』では、シンボルマークとして風蘭の花が選ばれるなど、
今は世界でも認められるほどに成長しています。

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